続!今週の日経ビジネス〜ヨイショしてた企業が破綻した〜

http://d.hatena.ne.jp/t-1000/20060916/1158413863
でも書いたけど、
日経ビジネスが褒め称えていた企業が8ヵ月後に破綻しました。


で、きもの流通新聞
http://www.iseisya.jp/
はというと、(いや、こんな新聞があることに驚いてるんだけどね)

日経ビジネスの9月18日号16面・時流超流に「呉服最大手、破綻の真相」という記事が掲載されている。それによると、たけうちは今年3月までは高成長を続けてきたが、愛染蔵の倒産で状況は一変。「たけうちも同様の体質があった」(木村弁護士)ために今春には売上は前年比2-3割減、6月には訴訟も起こされ売上の急減と拡がる解約要請で赤字は月を追って倍増したーと書かれている。


▽この記事を読むと、3月までは順調だったと解釈できるが、事実と全然違う。数字上で順調だったのは昨年10月決算まで。11月から3月までの5ヶ月間のグループの連結では既存店の前年比は70%、新設店を含めても前年の90%で、連結営業赤字は10億を超え、140億あった手元キャッシュは50億目減りして90億円になった、と武内・長田両氏が取引先に近況の説明に廻っていたのだ。


▽同誌は今年の一月に「地場力で稼ぐ」、「ユニクロを凌ぐ高成長」としてたけうちグループを紹介していたが、これに関する記述は今回は何もない。数字上の高成長の裏側で、実は現場では問題の多い商法が展開されてきたきたことは、業界人なら知らぬ人は無いくらい知れ渡っていた。消費者トラブルは全国ネット、大手デベロッパーからは出店拒否、各地の消費生活センターに足を運べば、容易にその実態を見抜けた筈だった。


〜後略〜

コレだけ読むと、
「サスガ専門誌!」
と思うが、
少し昔の記事にさかのぼると…

たけうちグループの倒産で、室町の呉服卸業界は最大級の衝撃を受けている。早速、複数の企業がシャッターを閉じ、事実上の倒産に追い込まれているほか、今後どのような連鎖や影響が表面化するか、関係者は固唾を飲んで見守っていると言う状況だ。


関係者の話を総合すると、今回のたけうちの自己破産申請は、当面の決済資金に窮しての倒産ではなく、先行きに「見切り」を付けたというのが一致した見方となっている。


同社は財務面では無借金経営、昨年までは140億の手元キャッシュがあるとされ、この部分では超のつく優良企業として知られてきた。


〜後略〜

『この部分は』ってとこが微妙なニュアンスではあるものの、
「前々からたけうちのことはダメだと思ってたぜ!」
という雰囲気では無い様に思う。
(そもそも昔から危ないと思っているなら衝撃を受けるのはどうなのよ?)


まぁ補正がかかるのは仕方ないとして、
報道を時間軸を考えながら読んでいくことは大切だと思うのだ。